インフルエンザ予防接種、受けるベストな時期はいつ?
インフルエンザの予防接種は、いつ受けるのがよいのでしょうか。「流行し始めてから慌てて予約した」という方は少なくありません。ワクチンは接種した直後から働くものではないため、時期の考え方を知っておくと予定が立てやすくなります。ここでは流行しやすい一般的な時期と、接種後に効果が期待できるまでの期間をふまえて、接種時期の考え方を整理します。
まず結論:流行が本格化する前に済ませておく
インフルエンザワクチンは、接種してすぐに効果が現れるものではありません。体の中で抗体がつくられるまでに一定の期間がかかります。そのため、流行が本格化する前に接種を終えておくという考え方が基本になります。
国内でインフルエンザが流行しやすいのは、例年12月から翌年3月ごろです。抗体ができるまでの期間を差し引くと、秋のうちに接種を検討しておくと余裕をもって備えられます。
- 流行の入り口に間に合うよう、早めに予約の見通しを立てる
- 2回接種が必要なお子さまは、1回目を早い時期に設定する
- 受験・出張・旅行などの予定がある場合は、その日から逆算する
インフルエンザが流行しやすい時期
国内では例年11月ごろから患者数が増え始め、12月から1〜3月にかけて流行のピークを迎えることが多いとされています。ただし、流行の立ち上がりや規模はシーズンごとに異なり、例年より早く増加する年もあります。
そのため「毎年この日までに受ければ間に合う」と一律に決めることは難しく、その年の流行状況を見ながら判断することになります。判断に迷う場合は、受診の際にご相談ください。
接種後に効果が期待できるまでの期間
ワクチンを接種してから体内で抗体がつくられるまでには、一般に2週間程度かかるとされています。効果が続く期間はおよそ5か月程度と説明されることが多く、シーズンを通してある程度カバーできる想定になっています。
なお、ワクチンは発症や重症化のリスクを下げることを目的としたものです。接種すれば感染しないというものではありません。手洗い、室内の換気、体調がすぐれないときの休養といった日常の対策とあわせて考えることが大切です。
接種回数の目安
接種回数は年齢によって考え方が異なります。一般的な目安は次のとおりです。
| 対象 | 一般的な接種回数 | 1回目と2回目の間隔 |
|---|---|---|
| 生後6か月〜13歳未満 | 2回 | 2〜4週間程度 |
| 13歳以上 | 1回 | — |
生後6か月〜13歳未満のお子さま
一般に2回の接種が勧められています。1回目と2回目の間隔は2〜4週間程度とされるため、2回を終えるまでに1か月前後かかります。スケジュールには余裕をもたせておきましょう。お子さまの体調は変わりやすく、当日に発熱して見送ることもあります。予備日も想定しておくとよいでしょう。小児科の診療内容は小児科のページでご案内しています。
13歳以上の方
一般に1回の接種とされています。持病の治療中の方、妊娠中の方などは個別の判断が必要になる場合がありますので、診察時にお伝えください。生活習慣病で通院中の方は、定期受診の際にあわせてご相談いただくとスムーズです。
他のワクチンとの間隔・同時接種
他のワクチンとの接種間隔や同時接種の扱いは、ワクチンの種類によって異なります。お子さまの場合は母子健康手帳、成人の方は接種済証をお持ちいただくと、これまでの接種歴をふまえてご案内しやすくなります。
接種を受けられない方・注意が必要な方
次のような場合は、接種を見合わせるか、事前に医師の判断が必要です。
- 明らかな発熱がある場合(一般に37.5℃以上が目安とされています)
- 重い急性の病気にかかっている場合
- ワクチンの成分で強いアレルギー反応を起こしたことがある場合
- 卵の成分に強いアレルギーがあるなど、事前の確認が必要な場合
一方で、持病の治療中である、妊娠中または授乳中であるという理由だけで接種できないと決まるわけではありません。判断が分かれる部分ですので、自己判断せず、問診票と診察であらかじめお伝えください。
起こりうる副反応
接種した部位の痛み・赤み・はれ、軽い発熱、だるさなどがみられることがあります。多くは数日のうちに落ち着くとされていますが、症状が強い場合や長く続く場合はご連絡ください。まれに重いアレルギー反応が起こることがあるため、接種後しばらくは院内または帰宅後に安静にして様子をみていただくようご案内しています。
当院での予防接種のご案内
当院ではインフルエンザワクチンのほか、各種予防接種に対応しています。任意接種の費用については、内容・想定される副反応とあわせてご説明します。
診療時間は午前9:00〜11:30(水曜・土曜は9:00〜12:30)、午後14:00〜17:30です。水曜午後・土曜午後・日曜・祝日は休診となります。詳しくは予防接種のページ、来院の流れは初めての方へ、駐車場や地図はアクセス・診療時間をご覧ください。
この記事は一般的な医学情報をお伝えするものです。個々の症状や体質による判断は診察が必要です。気になる点があれば、記事の内容だけで判断せず、当院またはかかりつけの医療機関にご相談ください。生活習慣病で通院中の方は内科のページ、血圧が気になる方は健診で「血圧が高め」と言われたらもあわせてご覧ください。
参考文献
- 厚生労働省「令和6年度 インフルエンザQ&A」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/QA2024.html
- 国立健康危機管理研究機構「インフルエンザ(詳細版)」 https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/influenza/detail/index.html
- 厚生労働省「予防接種・ワクチン」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/yobou-sesshu/index.html
※ガイドライン・制度の改訂により内容が変更される場合があります。最新の情報は各機関の公表資料でご確認ください。
本記事について
本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたもので、個々の診断・治療に代わるものではありません。症状や治療方針についてはご本人の状態により異なりますので、必ず医師にご相談ください。
医療法人 新治診療所 院長。日本消化器病学会 専門医/日本消化器内視鏡学会 専門医。茨城県土浦市下坂田で、内科・小児科・胃腸科の診療にあたっています。わかりやすい説明を心がけ、地域のかかりつけ医として健康維持をお手伝いしています。
院長・医院紹介を見る